コロナ渦による介護殺人増加について
こんにちは、カワイコーポレーションです。
介護を理由とした家族間での殺人が厚生労働省の統計<2006~2019>によると年間20~30件起きています。
2020年はコロナ感染症の影響により、介護疲れによる女性の殺人が増えています。
■2020年上半期に起きた介護が理由とみられる死亡事件例
【神奈川県】娘(53) 85歳の母親の遺体放置。遺体の顔面や上半身に内出血があった
【静岡県】息子(54)警察が衰弱した母親を自宅で見つけ、病院に搬送されたが、死亡
【愛知県】夫(79) が心中を図った
【宮城県】妻(69) 「介護に疲れた」と供述し、警察は殺人の容疑で逮捕
【埼玉県】妻(71) 「夫を殺した」と通報。妻の首や手首には切り傷があり、無理心中を図ったとみられている
【東京都】夫(82) 夫は「将来を悲観して一緒に死のうと思ったが、死ねなかった」と供述
【大阪府】息子(57) 特別養護老人ホームに入所した91歳の母、新型コロナの流行で面会が禁じられ、自宅に引き取った。翌日の夜、母を殺害し、自身も自殺
【宮城県】娘(68) 94歳の母が「早く逝きたい」と言い娘は母を窒息死させた
【埼玉県】娘(26) 60歳の母を殺害し、「介護に疲れた」と容疑を認めている
【茨城県】妻(73) 77歳の夫は首を絞められた痕があり、妻は首をつっていた
【神奈川県】妻(73) 83歳の夫の首を絞めて殺害。「夫の介護に疲れた」と供述
厚生労働省の調査によると、今までは介護殺人の加害者は男性の割合が多かったのですが
2020年の上半期は介護殺人15件中9件が女性と男性の数を上回りました。
これには、コロナ渦の影響があると考えられます。
「なぜ、コロナで女性の加害者割合が増えたのか?」
多くの女性は普段の生活の中で、人とつながり、話しをすることで心の安定を保っています。
それがコロナ感染症の影響で、人と会う機会が減り、ストレス発散が上手くできず心身のバランスが崩れて介護殺人にいたる女性のケースが増えたと考えられるのです。
女性にとって、普段のちょっとした立ち話や買い物が心の安定につながっているのです。
それは女性に限ったことではありません。
人間は普段のちょっとした気分転換が、心と身体の健康に影響を与えているのです。
ちょっとした散歩、ちょっとしたコーヒータイム、ちょっとしたショッピングや会話など、そんな気分を変える瞬間を自分のためにつくってあげることが必要です。
また、地域の介護保健課に相談してショートステイをお願いしてみましょう
大したことがないと思われる、そんな時間がとても大切なのです。
自分に意識を向けてあげる事です。
介護の負担が大きい人は、高齢者に向いている意識を切り替える工夫をすることです。
そして介護をおこなう自分自身にも、サポートが必要だと認識することです。
介護は家族の数だけのケースがあり、辛さやしんどさを感じるのも人それぞれです。
自分の辛い感覚を過小評価せずに、ちゃんと受け止めSOSをだせる準備をしておくこと。
「人に迷惑をかけたくない」とひとりでやろうとしないこと。
「迷惑かけない」とは、他人に頼らず自分でやる事ではありません。
「自分を知って」やれること、やれないこと、その度合いを理解して、他人にSOSをだせる事です。
社会の中での自立は、社会を形成する人と助け合い、ともに生きる事です。
そして、誰と助け合いしないかを決める事でもあります。
身内であっても助け合えない家族もあることを理解して、自分がどう生きるかを決める事が「自分らしい介護」につながります。
介護殺人を望んでいる人は誰もいません。
まして加害者になるのは、元々は介護を引き受けた優しい人たちです。
介護殺人は加害者個人の問題ではなく、社会全体の問題です。
そしてその社会を形成している一員の「私の問題」でもあるのです。
「いつ自分が加害者になってもおかしくない」
これは介護に限ったことではありません。
加害者になることを恐れるのではなく、自分の「穏やかな生活=穏やかな心」に取り組むことが、穏やかな毎日につながり
優しい「社会」につながるるのだと思います。
あなたの心の安定を優先できる社会をカワイコーポレーションは目指しています。
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